お腹だけポッコリ、ひょっとして胃下垂かも?!下腹ぽっこりの原因を探ろう

お腹だけポッコリ、ひょっとして胃下垂かも?!下腹ぽっこりの原因を探ろう

胃下垂とは?

胃が正常な位置よりも下まで垂れ下がっている状態のことを、医学的に『胃下垂』と呼びます。正常な胃の位置は腸管の上に自分の体の左側にあり、右側が肝臓となっています。ちなみに大酒飲みの人は、お腹の右脇腹が張るような感覚がありますが、これは肝臓が一時的に肥大化しているためです。よくお腹いっぱいになるとお腹が膨らんだ感覚がありますが、胃は伸縮性があり上下に伸びるため、膨らんでいるというより、胃が下の方に伸びて腸を圧迫するから、膨らんだような感覚になると言われています。

 

胃の正常な位置はどこなの?

腸は腸骨と呼ばれる、ウェストのところを触ると左右に固い出っ張りがありますが、それが骨盤の上部にある蝶のように広がった部分で、この内側に腸管が収められ、胃はちょうどその骨の上に乗るように”子供が右をむいて座った格好”のように乗っています。胃下垂とは、この左右の腸骨を結んだ線上(ヤコビー線)よりも腸の側に胃の一部が下がった状態になることで、特定の体質の人に起こりやすいとされています。

 

胃下垂になりやすい人とは?

痩せているのに下腹ぽっこりの人という意味では、他の記事でも病的な例を除いて解説はしていますが、胃下垂のような内蔵の異常で下腹ぽっこりの場合も、実は『痩せている人』に多く見られます。一方で、肥満傾向があり特に内臓脂肪が多いメタボ体型の男性には胃下垂はあまり多く見られず、むしろ下腹の脂肪が正常以下に少ない人ほど、胃下垂が起こりやすいと言われています。加えて、そもそも胃酸分泌が体質的に弱く、虚弱体質の人に多いので、ストレスや不安などの精神的負担が、すぐに胃腸の症状となって現れやすい人は要注意です。それと、体型は痩せているのに、極端な暴飲暴食、つまり”大食い”がストレス解消になるような人も要注意でしょう。

 

 

下腹の筋肉不足も原因の一つ

胃を支える筋肉や脂肪の少ない痩せ型で、比較的背が高い人に多いのが胃下垂ですが、そもそも先天性に近いもので、ならない人は胃下垂にずっと無縁な人もいます。ちなみに私の過去の経験上、胃下垂になる人の多くは、職場に該当する人がいましたのでよく分かるのですが、食事が不規則でお酒をあまり飲まず、タバコやコーヒーなど嗜好品を非常に好む傾向があります。加えて運動らしい運動はないものの、筋張った痩せ型で、持久力は無いが瞬発力はあるような筋力の持ち主といった人が、胃に何らかの症状を持つ人が多いですね。胃下垂もそうですが、胃潰瘍も併発しているケースがあります。

 

こうした食生活や性格も関係しますが、神経質で痩せ過ぎをあまり気にせず、太ることに異常なまでの嫌悪感を抱くなど、食性に偏りが多い人もかなりの割合で胃下垂の人には多く見受けられます。また痩せていますが、元々鍛えて締まった体というよりも、筋肉を作るだけの栄養が足りておらず、首や腕や手の甲などに年齢の割にシワが多く、皮膚もくすんでいるような栄養不良による筋力の無い痩せ型です。

 

そのため、立っているときは下腹はぽっこり出ていないように見えますが、背筋、腹筋の基礎的な筋力が弱いので姿勢も悪く、背中が異様に曲がって丸くなったような人も多いですね。ですから、下腹も太ってるのと違った内臓が外に押し出された栄養不良独特のぽっこりお腹は、しゃがむとよく分かるようになります。

 

胃下垂は病気ではない?

胃が下がると当然ですが、本来の胃が消化につかえる機能の一部は腸のところで圧迫されてうまく働かないので、胃下垂の人は少食の場合があります。ですからよく『胃下垂は体質的に太りにくい』と誤解されています。実際、ストレスと暴飲暴食を気にして注意していれば、胃の消化機能にはあまり悪影響はありません。そういう意味では、胃下垂は病的と言えない体質的な問題ということが出来ます。

 

しかし、違う見方をすれば、胃下垂は内臓脂肪や腹筋、背筋が少ない人に多いことから、胃もたれや大食いには無縁でも、下腹だけ格好悪くぽっこり膨らんでいるのは、スタイル的に決して褒められたものではありませんよね。要するに痩せすぎで胃が重力に耐えられずに垂れ下がっているわけですから、健康的な体質では無いということです。

 

痩せていて胃下垂だと、胃潰瘍になりやすい?

胃下垂は別名”胃アトニー”と呼ばれます。前述したように、胃下垂の人の特徴は少食でも満腹感があるので、総じて少食ですが、それがかえって必要なカロリーや栄養摂取に障害を抱え、極端に痩せている方が多いのです。胃下垂そのものは病気ではありませんが、精神性ストレス耐性が弱く、あるいは栄養不足からのめまい、体の怠さ、忍耐力の欠如といった、仕事や生活に支障が出てくるレベルとなると、胃酸を大量に分泌するようになるため、これが頻発して慢性化すると、胃潰瘍などの深刻な慢性病の原因になりやすいです。

 

 

ちなみに前に紹介した職場の人は、当時40代後半で身長は170センチで体重は50キロしかなく、見た目は骨と皮といった感じで、極めて少食の胃下垂でした。しかも胃潰瘍を頻発する慢性疾患の持ち主です。やはりストレス耐性が低く、感情的になりやすく、タバコやコーヒーも極端に摂取量が多い人でした。

 

胃下垂の人のスタイルは見た目も悪い

男性の場合の胃下垂の人は、立っていると骨盤が女性より横幅が狭いために、しゃがみこまないと外見ではよくわかりません。一方で女性は見た目でハッキリ判別出来るケースが多いですね。

 

自分が胃下垂かどうかは、まず自分の食事量が同じ身長の人に比べて、1回の量が少なく、運動が苦手、偏食も多いがお腹、脇腹がなんとなくぽっこりと下腹に下がっているような感じなら、まず裸になって鏡でお腹を見ると良いです。

 

背筋に少々力をいれて胸を張ってみて、胸のから垂直にラインを通して見ると、へそあたりで丸くぽっこり膨れ、下腹でも骨盤の出っ張り(腸骨)より下に向かってカーブが収束するようなスタイルなら、一度内科などでレントゲン検査等で胃下垂かどうかを確かめた方が良いでしょう。

 

胃下垂の女性は、脂肪と胃下垂を間違えてダイエットに挑んでいるパターンもありますので、『痩せているし、少食、なのに下腹ぽっこりが治らない』というお悩みの方は、是非、まず検査して正しい自分の体を知っておく必要があるでしょうね。

 

胃下垂の治し方は?

まず自分の体質や食生活、ストレスの有無などを考えてみて、念の為、病院などの検査を受けて胃下垂という事実がわかったら、医師のアドバイスはもちろんの事、以下のような生活を心がけると胃下垂の改善に繋がります。

 

没頭できる趣味などを持つこと

タバコ、お酒、コーヒーや甘いものなど、嗜好品の大半は暇を持て余すからつい口にするというものです。実は私も、以前は缶コーヒーやタバコ、お酒や甘いものは大好きでしたが、手芸やアクセサリー、ネイルなどに没頭するようになってからは、かなり減りました。下腹ぽっこりにあまり関係ないように見えて、精神衛生上、没頭できる趣味があると、ストレスも軽減できます。暴飲暴食も確実に減らせますね。

 

 

姿勢を正す事を常に意識する

実際、この姿勢を常に意識的に正していくのはかなりツライ作業です。慣れるのに私も時間がかかりました。まず大切なのは、これまで何回か解説したように『背筋』を鍛えることです。これには、両肩を広げるようにやや胸を張るように姿勢を伸ばしてデスクワーク、ウォーキングなど日常の姿勢を正すやり方が、結果的に背筋を鍛えることになります。

 

下腹ぽっこりだから、ついつい腹筋に目が行きがちですが、実際、胃下垂の人の多くは背筋力が弱く、背中を丸めて日常を過ごしていることが多いです。姿勢が悪いのは共通していますね。これは自分では確認しづらい肩甲骨付近の肉付きを見ればよくわかります。姿勢が悪い人は肩甲骨が左右に開くので、間の背骨のところにくぼみがありません。

 

規則正しい睡眠と起床

なんだか当たり前のような提言ですが、よく言われるバランス良い食事というのは、結局は朝目覚めて朝食を食べ、昼間は働きあるいは行動して、お昼に休憩、ついでに軽食というのが結果的に暴飲暴食を防ぎますし、空腹のタイミングでキチンと食事をすれば、結果的に間食も減ります。何より、極端な痩せ方はしません。ちなみに姿勢が前かがみの人は腹筋は鍛えやすいのですが、背筋力はなかなか鍛えにくいのが事実です。

 

屈伸の中で上半身・下半身を伸ばす動作が背筋なので、ここに負荷を与えるストレッチというのは、なかなか無いんですね。ですから胃下垂が原因で、下腹ぽっこりなら、よく言われる腹筋を鍛える前に、生活改善と背筋を鍛えるため、姿勢を正していくのが正解と言えるでしょう。

 

まとめ

昔は胃下垂であまりに症状が重い場合は、手術や胃腸機能調整薬や消化酵素剤などが処方されていたようですが、最近ではお腹周りの筋力をつけることと、適度な脂肪、つまり極端にガリガリに痩せない事が一番効果が高いとしてあまり治療行為は行われていません。そもそも内蔵自体に内蔵を支える筋肉はついてませんから、生活改善と姿勢維持を矯正することが胃下垂による下腹ぽっこりを治す最善の方法なのでしょう。


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